社会福祉法人 信和会

広報「なかよし」
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2017年10月号 今月のニュースから

9月01日(金)介護受給者数は約614万人に、10年連続増 - 16年度、厚労省調査
2016年度の介護・介護予防サービス受給者は約614万人で、10年連続で増加したことが、厚生労働省の調査で分かった。受給者数は9年連続で過去最多となった。
 厚労省が公表した16年度の「介護給付費等実態調査」によると、介護サービスと介護予防サービスの受給者は前年度よりも1.4%増加の613万8100人だった。
 介護サービスの受給者は497万5500人(前年度比2.8%増)。このうち、居宅サービスは373万5200人(0.8%増)、居宅介護支援は344万5700人(2.8%増)、施設サービスは125万700人(1.5%増)、地域密着型サービスは111万9300人(約2倍)だった。
 居宅サービスのうち、受給者数が最も多かったのは福祉用具貸与の223万2200人(4.8%増)。訪問介護も144万500人(1.1%増)で増加した一方、通所介護は153万300人(20.2%減)で減少した。
 厚労省の担当者は、「小規模な通所介護事業所の地域密着型サービスへの移行策として、16年度に地域密着型通所介護が創設されたことにより、通所介護の受給者数が減少した」としている。
■地域密着型通所介護、受給者は58万人超
 施設サービスの受給者は、介護福祉施設サービス(特別養護老人ホーム)が65万6600人(2.6%増)、介護保健施設サービス(介護老人保健施設)が55万2200人(0.8%増)で、それぞれ増えた一方、介護療養施設サービス(介護療養型医療施設)は9万1600人(5.7%減)で減少した。
 地域密着型サービスの受給者は、地域密着型通所介護の58万5500人、短期利用を除いた認知症対応型共同生活介護の24万700人(2.6%増)、小規模多機能型居宅介護の12万7500人(6.0%増)などが多かった。
■1人当たりの費用、都道府県別では沖縄が最多 受給者1人当たりの介護サービスの費用額を都道府県別に見ると、最も多かったのが沖縄(20万9400円)で、石川(20万4200円)や鳥取(20万3900円)も多かった。都道府県の平均額は19万1200円。                     (医療介護CBニュース)

9月02日(土)外国人受け入れ拡大は“神の一手”か…「いくら人がいても足りない」 介護現場のいまを見る
 【ニュースの深層】
 平成37(2025)年に約38万人のスタッフが不足すると推計される日本の介護現場。不足を補うため、介護施設で外国人の受け入れを拡大する改正出入国管理・難民認定法が1日に施行され、介護福祉士の国家資格を持つ外国人が日本で働けるようになった。現場では人材の先細りに対応するため、負担軽減や作業の合理化で改善を図るも「理想」とするサービスの質には及ばない状況だ。「いくら人がいても足りない」との声も漏れる中、今回の法改正は“神の一手”となるのか-。介護現場のいまを見て歩いた。
 ■「人手があれば…」
 「どうもありがとうね」
 東京都町田市の社会福祉法人「合掌苑」が運営する特別養護老人ホーム。食堂でおやつ後のくつろぎの時間を過ごす入居者の女性から握手を求められ、統括リーダーの介護福祉士、江口寛征さん(40)は差し出された女性の手を両手で優しく握る。手を離した直後、再び女性から「握手して」と求められ、江口さんはまた応じる。その後も同じやり取りが繰り返される。
 その横では黙って挙手し続ける別の女性入居者。女性は声を出すことができないといい、江口さんは50音表を取り出し、用件を指し示すよう促しながら「おトイレですか?」などと質問する。
 食堂にいる入居者十数人は、大半が認知症などの重い要介護状態だ。担当職員は法に基づく十分な人数を配置しているが、タイミングによっては排泄(はいせつ)の世話や食器の洗い物などで手がふさがり、即時に反応できないときもある。
 その場を歩き回り続ける女性に職員たちは何度も目をやり、ときおり手もつないであげる。理由を尋ねると、この女性は立っているときに体の重心が後ろ側にかかる傾向があり、後ろに倒れれば後頭部などを打って大けがする可能性があるため目が離せないという。
 一般的な他施設よりも手厚いサービスができている自負はある。それでも「正直、(対応を)待ってもらってしまうときがある」と江口さん。介護の作業でなくても、清掃や片付けなどのバックアップがあるだけで「全然違う」。
 いすに座って、ひたすら同じ動作を続ける女性入居者を見ながら、「例えば手を握ってあげているだけで、落ち着き具合などに大きな効果がある。さらに人手があれば、そうしたプラスアルファの対応ができるのに…」と思いを語る。
 ■新卒採用ゼロの施設も
 同施設では通常、入居者88人に対し、日勤帯は常勤11人前後、午後9時~午前7時の夜勤帯(うち休憩1時間)は4人を配置。起床や食事など多忙な時間帯には非常勤職員を追加配置している。
 かつて夜勤は夕方から翌朝まで16時間勤務で、長時間にわたる激務で肉体的、精神的にも厳しかった上、特に女性は「家庭を維持するのが難しい」などの理由で結婚などを機に辞職するケースが相次いだ。
 負担軽減のため、6年前に夜勤時間を大幅に短縮。翌年には職員同士が一斉にやり取りできる通信機を導入、情報を瞬時に共有できるようにした。携帯電話を使っていたときのように片手がふさがった状態で、同じ案件で複数の担当に電話をする手間が省けるようになった。また、職員が自由に思いを語れる個別の面談を全員に毎月30分~1時間行うようにした。
 独自の取り組みが功を奏し、8年ほど前には2割を超えていた離職率が、現在は7%程度まで改善した。
 ただ、日本人の担い手の減少はひしひしと感じる。合掌苑では8人程度で推移してきた新卒が昨年度に3人まで減った。今年度は7人に戻ったが、一時的とはいえ初めてのことだった。
 他の施設では応募がなく新卒採用がゼロだったところもあるといい、合掌苑お客様相談室の木村繁樹さん(44)は「業界全体で担い手の絶対的な人数が減っている。(入居者の)生活の質を上げるには外国人の雇用は必要。介護には人手が要る」と指摘する。
 ■問題は志の有無
 介護分野での外国人受け入れが認められているのは、ベトナム、フィリピン、インドネシアの3カ国と結んでいる経済連携協定(EPA)の枠組みのみだった。それ以外は、留学生が介護福祉士の資格を得ても、日本人の配偶者になるなど特別な場合を除き、介護の仕事に就くことができなかった。
 厚生労働省によると、団塊世代が75歳以上となる平成37(2025)年には、日本で約38万人の介護職が不足すると推計されている。改正出入国管理・難民認定法が施行されたことで、外国人が卒業後に在留資格を「留学」から「介護」に替えて日本で働ける。
 新たな担い手として期待される外国人留学生は、法改正の議論が本格化した平成27年度ごろから急増。日本介護福祉士養成施設協会(東京)によると、全国の介護人材を養成する専門学校や短大などに入学した留学者数は、26年まで20人前後で推移していたが、ベトナム人や中国人を中心に27年度は94人、今年度は591人に上っており、それに伴って養成施設側も受け入れ態勢を整えている。
 一方、全体の入学者数は25年度が約1万3000人だったが、29年度は約7200人まで減少しており、日本人が激減しているのは明らかな状況だ。
 従来は介護福祉学科の留学生が0~2人で推移していた日本福祉教育専門学校(東京)では今年度、9人が入学した。同校では専門用語を分かりやすい日本語で教える補講などにも取り組む。同校の担当者は「留学生に学生寮を用意しているところもあると聞く。奨学金の紹介などを含め今後は経済的、住宅的なサポートを検討する必要があるかもしれない」と話す。
 3年前と比べ留学生数が1・5倍に増えた東京国際福祉専門学校(東京)も、アパートなどを借りにくい外国人留学生のため、代わりに物件のオーナーと交渉をしてあげるなど生活支援を進める。
 ただ、在留資格の条件緩和が行われたことで、従来に比べてさまざまな動機の留学生が来日するのは確かだ。両専門学校の担当者は口をそろえる。
 「将来的に日本で得た知識と技術を母国で生かしたいという熱心な人もいるが、それは一部だろう。問題は志があるかどうかだ」         (産経新聞)

9月05日(火)弘前の要介護度改善は130人/16年4月~17年7月、高齢者施設への奨励金交付が効果
171001_news.png 特別養護老人ホームや介護老人保健施設に入所する高齢者の要介護度の改善に応じて、施設側に奨励金を交付する弘前市で、2016年4月から17年7月まで、市内21施設のうち18施設の入所者計130人の要介護度が改善したことが、市のまとめで分かった。130人のうち57人に関する奨励金は、15施設で計1164万円。残り73人は改善期間が確定しておらず、経過観察が続いている。
 現行の介護保険制度では入所者の要介護度が改善すると、施設の介護報酬が減額となる。市は16年度に介護報酬の減額分をカバーするように、県内で初めて奨励金を導入。奨励金は入所する市民の要介護度が1段階改善すると、1人当たり月2万円、最大12カ月分を交付する。奨励金は職員の処遇改善に充てられることになっている。
 市は、給付費が増大している介護保険事業を立て直すため、要介護度改善の取り組みを促そうとインセンティブ(動機付け)制度として奨励金を取り入れた。
 要介護度を改善するための各施設の取り組みは、水分摂取や栄養摂取、専門マシンで筋肉の再活性化を図る「パワーリハビリ」、歩行訓練など。これまで1市設当たりの奨励金は、最大で約300万円に上るという。
 市内の特別養護老人ホームや介護老人保健施設には約1500人の市民が入所しており、要介護度が改善した130人は1割弱に相当。改善の段階別では1段階が最も多く108人で2段階が18人、3段階が3人、4段階が1人だった。
 奨励金を導入した初年度の16年度に要介護度が改善した入所者は109人。導入前の15年度は98人だったため、市は奨励金に一定の効果があったとみている。
 奨励金の事業期間は18年度までで、17年度末までに要介護度が改善した入所者が算定対象となる。17年度からはデイサービス事業所も交付対象に含めた。
 厚生労働省は18年度から、高齢者の介護状態が改善した場合などに、介護報酬を増やす仕組みを取り入れる方針を固めており、市の奨励金は国の動きに先行した形。市介護福祉課の齊藤隆之課長補佐は「要介護度が改善した入所者が100人を超え、ある程度の効果が出ている。サービスの質や職員のモチベーションの向上につなげたい」と語った。
(東奥日報社)

9月05日(火)「3割が赤字、過去最悪」 老施協が介護報酬アップを要望
全国老人福祉施設協議会(石川憲会長)は8月23日、厚生労働省に2018年度の介護報酬改定と予算要求に対する意見書を提出した。特別養護老人ホームの赤字施設は過去最悪の3割超となり、職員の労働環境改善や新たな設備投資を行うことが難しい状況にあるとして本体報酬の引き上げを求めた。
 特養の外部からの医療提供については慎重な議論が必要だとした上で、看取りを推進するため看取り介護加算のさらなる充実や配置医師の体制に対する評価などを求めた。
 人材関連では介護職員が行う医療行為の拡大とその報酬上の評価を要望した。また職員配置について専任の規定を創設して同じ拠点内であれば他の事業にも従事できるよう検討すべきだとした。
 介護職員処遇改善加算については、少なくとも生活相談員や看護職員など直接処遇を行う職員は対象とするよう求めた。
 また05年度に食費と居住費の利用者負担化に伴って設定された基準費用額の増額を要望。食費は利用者1人当たり1日平均1442円に設定されているが、特養の食費収入は1375円で差額の67円(定員80人だと年195万円)は事業者が負担し続けているとしている。
 日常生活継続支援加算の要件の整備、介護ロボット・ICT(情報通信技術)活用の財政的支援、地域包括拠点としての通所介護の評価なども求めた。
 なお、老施協は高品質サービスを言語化するため会員22事業所・利用者57人の事例を調査。ICF(国際生活機能分類)の「活動」「参加」と「心身機能」の関係を調べると、心身の改善は困難でも本人の望む生活に近づけるケアをした結果、「伴走型介護」の成果がみられたという。                    (福祉新聞)

9月06日(水)介護の外国人実習生、日本人と同じ扱いに 6カ月働けば
 11月から受け入れが始まる介護分野の外国人技能実習生について、厚生労働省は6カ月間働けば日本人の職員と同じ扱いにすることを決めた。施設の運営に必要な職員としてカウントでき、介護サービスの公定価格である介護報酬の支払い対象にもなるため、人手不足の施設で受け入れが加速する可能性がある。
 6日にあった社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の分科会で明らかにした。
 技能実習制度では最長5年間、日本で働ける。介護分野は初めての対人サービスとなり、入国時の日本語能力の要件を「ややゆっくり話される会話であれば、ほぼ理解できる」という「日本語能力試験N4程度」としている。また、来日して2カ月間は日本語や介護用語について研修を受ける。
 その後に施設で働くが、厚労省は6カ月たった段階で正規の職員とみなすことにした。また、働き始める時点で、「日本語能力試験N2程度」の「日常会話やニュースを自然に近いスピードで理解できる」語学力があれば、すぐに正規職員と同じ扱いにする。施設ごとに最大で、介護職員の常勤職員と同じ人数を受け入れられる。      (朝日新聞)

9月15日(金)音で異変を察知 介護老人ホーム、IoT活用で夜間の運営コストを削減へ
音で異変を察知し、介護老人ホームの見守り業務を効率化――。富士通は9月14日、介護施設を運営するNPO法人わたぼうしの家に、音響センシングを活用して居住者を24時間365日見守る「FUJITSU IoT Solution UBIQUITOUSWARE 居住者の見守りソリューション」を導入すると発表した。10月からサービスを開始する。
 音響センサーや温湿度センサー、人感センサーを搭載した専用装置「リモートケアベース」を居室内に設置し、センシングした生活音や温湿度などを独自のアルゴリズムで解析することで居住者の状況を把握する。会話の録音やカメラ撮影などを伴わないため、プライバシーに配慮しながら居住者の見守りを実現できるという。
 異常を検知すると、看護師が24時間365日対応するコールセンターがリモートケアベース経由の通話で安否確認を行うとともに、必要に応じて施設職員への連絡を行う。
 居住者からの緊急通報も、リモートケアベースを介してコールセンターで受け付ける。センシングした居住者の咳やいびきなどの音響データから分かる睡眠状況や健康状態をもとに、コールセンターの看護師が居住者の健康相談にも応じる。
 富士通では、同ソリューションの導入で施設職員が夜間に常駐することなく居住者の見守りができるようになることから、夜間の施設運営コストを約80%削減できると見込んでいる。わたぼうしの家では、人手不足で夜間業務に対応できる職員を確保するのが難しい中でも居住者に安心な環境を提供できるとしている。(ITmedia)

9月19日(火)東京・杉並区が静岡県に特養建設、2氏が賛否
 淑徳大の結城康博教授と東京都高齢者福祉施設協議会の田中雅英副会長は19日、BS日テレの「深層NEWS」に出演し、超高齢社会における介護のあり方について議論した。
 都市部では特別養護老人ホームが不足していることから、東京都杉並区は静岡県に特別養護老人ホームを建設している。田中副会長は「家族が会いに行くのに時間がかかる」などと反対する一方、結城教授は「身寄りがない方もおり、需要はある。23区内に新しい施設を作れるかというと、地価の問題がある」などと、賛成意見を述べた。(読売新聞)

9月22日(金)週休3日制で介護職員確保へ 西宮の特養
兵庫県西宮市甲子園九番町の特別養護老人ホーム「ローズガーデン甲子園」が今年3月から、週休3日制を導入している。離職率が高く、深刻な人手不足に陥っている介護現場。働きやすい環境づくりをアピールすることで人材確保を狙う。
 同ホームは昨年4月にオープン。特養75床とケアハウス20床などを備え、非常勤も含め計45人の職員が働く。これまでの勤務態勢は早出、遅出、夜勤の3交代制。しかし、オープン当初から職員の確保が難航した。同業他社への転職もあり、辻村広志施設長(44)は「人手不足が常に悩みの種だった」と明かす。
 そこで打ち出したのが週休3日制。1日の勤務時間を延長することで、1週間の労働時間数を維持したまま、給与を下げずに週に3日間の休みを確保した。
 フロア長の井上浩二さん(39)は「労働時間の延長はわずかなので、負担は少ない。むしろ時間に追われず、余裕を持って仕事に臨めるようになり、残業も減った」と歓迎する。さらには「休日が増えたことで、健康管理や家族との時間が取れるようになった。職場の愚痴も減り、明るくなった」という。
 制度開始以来、職員は計10人増となり、75%程度だった施設のベッド稼働率は今秋にも満床になる見通しだ。
 介護職員の人員不足は全国的な問題となっており、厚生労働省の推計では、8年後の2025年には全国で約37万7千人、兵庫県でも約2万3千人が不足するとされる。
 運営する社会福祉法人豊中福祉会(大阪府泉大津市)によると、週休3日により、人件費は約2%増加。しかし、八木勲専務理事(36)は「職員が定着してくれることで、求人広告を出す回数も減り、結果的にはコスト減につながるはず。働きやすい環境づくりをしていくことで、多くの人に介護業界で働いてもらいたい」と話している。(神戸新聞)

9月26日(火)介護報酬改定「各事業体の経営実態踏まえて議論」 - 加藤厚労相
加藤勝信厚生労働相は26日の閣議後の記者会見で、2018年度の介護報酬改定について、「介護それぞれの事業体の経営実態を踏まえながら、しっかりと議論する」との考えを示した。
 加藤厚労相はまた、必要な介護サービスをきちんと認識した上で、効率化を進める視点をもって介護報酬改定に当たるとの考えも示した。
■介護職員の処遇改善、「対応する」
 加藤厚労相は、安倍晋三首相が25日の記者会見で介護職員のさらなる処遇改善に取り組むと表明したことに触れ、「われわれとしても対応していきたい」と述べた。
(医療介護CBニュース)

9月27日(水)介護職のキャリアパス実現へ報告書 リーダー研修を整備 介護福祉士の養成も見直し―社保審福祉部会・人材確保専門委
《 人材確保専門委 26日 》
介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて――。深刻な人手不足の解消につなげる方策を協議してきた厚生労働省の「福祉人材確保専門委員会」が26日、そんなタイトルの報告書をまとめた。
入門的な研修を新たに設けて担い手の裾野を広げる、介護福祉士の養成カリキュラムを見直して資質や社会的評価を高める、より高い能力を持つ現場のリーダーを育てる研修プログラムを設ける。柱はこの3本だ。実施できる医療的ケアを増やす案もあったが、「現状をきちんと精査したうえで考えるべき」といった慎重論に押されて後退した。今の喀痰吸引や経管栄養のサービスの質と量、研修の体制に不備がないかなどを今年度中に詳しく調べ、その結果を踏まえて検討し直すこととされている。
入門的な研修は、資格を持っておらず介護の仕事をしたことのない人がターゲット。短い時間で基本を学べる機会を用意し、関心を抱いた人に実際に参入してもらえる環境を作る狙いだ。厚労省はすでに、来年度から全国的な仕組みとして導入する方針を決めている。簡単なケアや衣服の着脱、制度の概要、緊急時の対応など、最低限の知識・技術を身に付けてもらう内容にするという。これを修了した人には、その後の「初任者研修」や「 実務者研修」の時間の短縮を認める。具体的な科目などは今年度末までに示す予定。
新カリキュラム、2019年度に導入へ
介護福祉士の養成カリキュラムについても、見直しの具体像を今年度末までに提示する。1年の周知期間を経て2019年度から施行する計画だ。今回はその方向性を明らかにした。複雑化・多様化・高度化しているニーズに対応できる資質を備え、自立を支える質の高いサービスを実践する介護職のグループで中心的な役割を担う −− 。報告書ではそんな姿を描いている。介護過程の展開や認知症への対応、多職種によるチームケア、フォロワーシップなどの学習をより充実させる方針を打ち出した。「養成課程で学んだ知識を統合し、現場で活かすための実践教育も必要」とも付記している。
介護報酬のインセンティブも焦点
様々なレベルの人材を活かしつつ効率的かつ良質なサービスを提供していくためには、グループをまとめて牽引する優秀なリーダーの存在が欠かせない――。報告書の軸となる考え方の1つだ。一定のキャリアを積んだ介護福祉士がリーダーになることを想定。利用者や家族をみる観察力、適切な選択を導き出す判断力、多職種と肩を並べるコミュニケーション力、後輩を導く指導力、マネジメント力などが必要になるとした。こうした教養を働きながら身に付けられるよう、分野ごと(科目単位)に修得できる研修プログラムの創設を目指すと説明。厚労省の担当者は、「来年度の前半のうちには、リーダー研修の具体的な内容を提案できるようにしたい」と話した。報告書では介護報酬によるインセンティブの必要性にも触れているが、実際に導入するかどうかは次の改定や処遇改善をめぐる今後の議論に委ねられる。                (ケアマネタイムス)

9月28日(木)入居者困惑?!介護施設が廃止 自己破産に伴い北海道の8施設で
 福岡県の会社に事業譲渡される予定だった北海道の8つの介護施設が、事業廃止の見通しであることがわかりました。
 事業廃止となるのは、介護施設を運営する「ほくおうサービス」などグループ5社の札幌市の4施設と、北海道旭川市・江別市・帯広市の4施設です。
 自己破産を申請した「ほくおうサービス」などは、福岡市で福祉施設を運営する「創生事業団」に北海道の23施設の事業を引き継ぐ予定でした。
 しかし、8施設については「家賃が高い」などの理由から、交渉が滞り、廃止されることになりました。
 8施設には340人ほどの入居者がいますが、すでに約9割が、転居先が見つかっているということです。                 (北海道ニュースUHB)

9月29日(金)寛容と笑顔が広がる「注文をまちがえる料理店」が開催
2017年9月16日(土)から18日(月)までの3日間、六本木のレストラン「RANDY」でオープンした「注文をまちがえる料理店」は、その名の通り、ときどき、注文した料理や配膳を間違えてしまうレストラン。
 それなのに、客は怒るどころか「ま、いいか」と寛容に受け止め、店内には笑顔が溢れる。そんな不思議なレストランには、一体どんな秘密があるのだろうか?
笑顔が溢れる秘密はスタッフにあり
ホールにあふれる笑顔。実はこの料理店で働くホールスタッフは、認知症を抱えている。意図せず注文を間違えてしまうことを、客側も「ま、いいか」と寛容に受け流すことで、認知症の理解を広め、認知症の方が自分らしく生きることを目的としたイベントなのだ。
クラウドファンディングで目標を達成
2017年6月にプレオープンした「注文をまちがえる料理店」は、その素晴らしいアイデアから国内外のメディアの注目を浴びた。
 その反響を受けて、第2回のオープンを9月21日の世界アルツハイマーデーに合わせて設定。クラウドファンディングサービス「Readyfor」で募集を開始すると、またたく間に支援者が募り、見事プロジェクトが成立した。
集まった資金は、「食器」や「ブックレット」の制作に充てられた。「自分の街でも実施したい!」という国内外からの要望に応えるため、貸出し可能な公式グッズなのだそう。
このユニークなイベントは、テレビディレクター小国士朗氏が、番組制作をしていく中で生まれたアイデアだという。発起人である小国氏にその経緯と今後の展望を聞いた。
きっかけは取材中のある気づき
――イベントをはじめたきっかけは?
小国:2012年に和田行男さん(「注文をまちがえる料理店」実行委員長)が運営する認知症の介護施設を取材していました。
 和田さんが運営する施設は、認知症の方でも自分らしく生活することをモットーにしているグループホームです。入居者は自分でできることは自分でやる。だから私たちも、取材中におじいさん、おばあさんが作る料理をごちそうになることがありました。
 ある日、献立は「ハンバーグ」なのに、出てきたのは「餃子」だったんです。その時、「今日はハンバーグじゃなかったでしたっけ?」と言おうとしたのですが、思いとどまりました。「ハンバーグ」が「餃子」になってもおいしければ良いのではないか?と。
そのときにパッと頭に浮かんだフレーズが「注文をまちがえる料理店」でした。
――手応えは?
小国:プレオープンのアンケートでは、実に「60%」のお客様になんらかのミスがあった。名前こそ「注文をまちがえる」としていますが、僕たちは、意図して間違えることを目的としていない。なので、間違えないように環境を整えました。
今回は、オペレーションやサポートの体制を見直すことで、結果として間違いを「25%」にまで減少させることができました。認知症を抱えていてもサポート体制をしっかりと整えれば、きちんとオーダーがとれてお料理を持っていけるようにできるんですね。でも、間違いが減ったら「注文をまちがえる料理店」から「注文をまちがえない料理店」になってしまうんですけど、それも「ま、いいか」と。
――認知症患者とも「共生」することが大きなテーマ?
小国:あまりそういうことは考えてないですね(笑)。大切にしているのは「ワクワク」感です。とにかくこのアイデアって面白いよね、ワクワクするよね、という好奇心が先に来ていて、その結果として、世の中が変わっていったら良いなと思っています。
認知症を抱えていても、普通の接客や生活ができる。そんな当たり前のことを、世の中の多くの人々に気づかせてくれた「注文をまちがえる料理店」は、意外にもふとしたアイデアを具体化させたものだった。
 こうした日常のふとした気づきと、それを実現するアクションが、誰もが暮らしやすい社会を築いていく仕組みづくりにつながっていくのかもしれない。(bouncy)