社会福祉法人 信和会

広報「なかよし」
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2017年07月号 今月のニュースから

6月01日(木)介保料滞納で差し押さえ、過去最悪の1.3万人に - 昨年度、2年連続で1万人超、厚労省調査
 昨年度、介護保険料を滞納した結果、市町村によって資産を差し押さえられた人が過去最悪の1.3万人余りに達したことが厚生労働省の調査で分かった。資産が差し押さえられた人が1万人を超えるのは2年連続。

 厚労省では、全国の市町村1741カ所(保険者では1579カ所)を対象に、昨年4月1日段階の保険料などに関する調査を実施した。

 介護保険料を滞納した人に対しては、市町村が書面によって支払いを求めるが、それでも対応がない場合は、預貯金や生命保険などの財産を差し押さえる場合がある。

 さらに1年以上支払いがない場合は、サービス利用時の自己負担が一時的ながら全額となる措置(償還払い化)が講じられる上、2年以上支払いがない場合には、一定の期間、保険給付が減額され、自己負担割合が1割から3割に引き上げられる。

 今回の調査では、滞納処分として差し押さえを実施した市町村は564カ所あり、処分対象となった人は1万3371人いた。また、「償還払い化」の対象となった人は2516人、「保険給付が減額され、自己負担割合が1割から3割に引き上げ」の対象となった人は1万447人いた。

 調査では、市町村による利用者負担の軽減策の実施状況も示された。「社会福祉法人による軽減措置」(社福減免)を実施する市町村は1645カ所で全体の94.5%に達した一方、「障害ヘルパー利用者の軽減措置」を行う市町村が517カ所(29.7%)だった。保険者のうち低所得者への単独減免を実施しているのは332カ所(19.1%)だった。

 また、地域密着型サービスに独自報酬を設定している保険者は18カ所(1.1%)、厚労相が定めた額を上回る、独自の区分支給限度基準額を設定している保険者は22カ所(1.4%)にとどまった。(医療介護CBニュース)

6月02日(金)佐賀大病院に「介護ロボ普及センター」 6種類、見学や体験も
 介護職員の負担軽減や高齢者の自立を支援する「介護ロボット」の普及センターが1日、佐賀市の佐賀大学医学部附属病院で本格始動した。6種類のロボットの見学や体験ができ、介護関連事業所の相談に乗って普及を後押しする。

 装置を身に着けるようにして関節の動きや筋力を補う外骨格型ロボットや、ベッドに寝ている人の動きを感知して看護師らに通知するシステムなどを展示する。佐賀県から委託を受けた佐賀大が運営し、理学療法士が対応する。

 モデル事業所を公募し、2カ月は無料で貸し出しする。リハビリテーション科の浅見豊子診療教授(57)は「実際に使ってもらい、効果的な活用法を見いだしてもらいたい」と話す。 

 厚生労働省の推計では、日本の介護現場の担い手は25年に約38万人が不足する。最先端のロボット導入で介護量を減らして職場環境を改善し、若手の担い手を引きつける効果も狙う。 

 県長寿社会課によると、県内では2016年度末で37事業所が介護ロボットを導入している。(佐賀新聞)

6月07日(水)「介護従事者全体」の処遇改善を要請 簡素で明快な報酬体系も 全国市長会が決議
 7日に開催された全国市長会議では、持続可能で安定的な社会保障制度の構築を求める決議が採択された。介護に関する提言も盛り込まれている。

 人手不足の解消に向けた抜本的な対策を早急に打つよう要請。多様な人材の確保やキャリアパスの確立といった施策の強力な推進も促した。来年度の介護報酬改定では、「介護従事者全体」の処遇改善を図るべきと主張。「簡素、明快な報酬体系」も重要だとした。

 このほか、自治体の財政負担や高齢者の保険料負担が重くなり過ぎることのないよう、給付費のうち国が支出する分を増やすべきと主張。75歳以上の高齢者の割合や所得などの地域差に着目して配分する「調整交付金」について、「本来の機能を損なう見直しは行わないこと」と牽制した。

第87回全国市長会議提出 決議(抜粋)

介護保険制度について
(1)介護保険財政の持続的かつ安定的な運営のため、都市自治体の個々の実態を考慮しつつ、将来にわたって都市自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国費負担割合を引き上げること。

 また、保険者の責めによらない要因による第1号保険料の水準格差の調整を行う調整交付金については、その本来の機能を損なう見直しは行わないこと。

(2)社会保障・税一体改革による低所得者保険料の軽減強化のための1400億円は確実に確保すること。

(3)介護人材の確保が困難を極め、労働力人口が減少していく中、安定的に介護人材を確保していくため、介護職員の処遇改善等の抜本的な対策に早急に取り組むとともに、介護サービスの質と量の確保に向け、多様な人材の確保やキャリアパスの確立などの施策を強力に推進すること。

(4)介護報酬の改定に当たっては、保険料の水準に留意しつつ、簡素、明快な報酬体系を構築すること。特に、適切な人材の確保や介護従事者全体の処遇改善、サービスの質の向上などを図るため、都市自治体の意見を十分踏まえ、地域やサービスの実態に即した報酬単価とするなど、適切な報酬の評価・設定を行うこと。

(5)2018年度においては医療・介護報酬が同時改定されることから、都市自治体における予算編成、条例改正、保険料改定等の手続きを円滑に行うことができるよう、速やかな情報提供を図ること。(介護のニュースサイトjoint)

6月08日(木)要介護認定の高齢者、68%「生きがいない」 /香川
 高松市民を対象にした高齢者の暮らしと介護に関する市のアンケートで、要介護認定を受けたお年寄りに対する支援の必要性が浮き彫りになった。高齢者が自由に集まれる場所があるとよいといった意見も寄せられ、市は今後の保健福祉計画に反映させる。
 アンケートは2~3月、65歳以上の3000人、65歳以上で要介護認定を受けた2800人、40~64歳の1000人の市民計6800人を対象にした。有効回収率は51・9%だった。
 高齢の健常者の59・0%が「生きがいがある」と答え、93・8%が自分で買い物ができた。これに対し、高齢の要介護認定者の68・0%が「生きがいが思いつかない」と答え、自分で買い物ができるのは29・3%にとどまった。また、気軽に集まれる場所が「ある」と答えたのは高齢の健常者の34・6%で、具体的にはコミュニティーセンター、集会所などを挙げた。
 行政への要望では「老人が使える交通手段を充実させてほしい」「社会参加の場所があるとよい」などの記述があった。(毎日新聞)

6月09日(金)認知症支援で「循環型」の仕組みの構築を - 骨太方針で政府
 来年度の予算編成に向け、政府は9日の臨時閣議で、「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針2017)を決定した。認知症の高齢者やその家族らを支援するため、発症予防から人生の最終段階まで、認知症の容態に応じて医療や介護などを切れ目なく提供できる「循環型」の仕組みの構築を目指すことが明記された。

 予算編成に向けては、国と地方の基礎的財政収支(PB)を2020年度までに黒字化する目標を維持すると同時に、国内総生産(GDP)に対する債務残高の比率の安定的な引き下げを目指すとしている。

 また、「経済・財政再生計画」を引き続き着実に実行し、「その軌道を確かなものにしていく必要がある」と指摘。同計画では、医療や介護などの社会保障費の伸びを年5000億円程度に抑えることを「目安」としており、来年度もこれを堅持する方針が明確となった。

 骨太方針には、素案に記されていなかった文言が新たに加わった。病院と診療所の機能分化に関しては、高齢化の進展などに伴う救急需要の増加への対応を検討することが明記された。また、医療機関の保険請求の中身をチェックする「社会保険診療報酬支払基金」について、審査における医療職種の活用拡大などの改革を進めるとしている。

 介護分野では、発症予防から発症初期、急性増悪時、そして人生の最終段階に至るまで、容態に応じた認知症の支援を行うため、医療や介護などを切れ目なく提供できる「循環型」の仕組みを構築する方針が加わるとともに、認知症疾患医療センターの整備などの施策を推進する方向性も示された。(医療介護CBニュース)
6月09日(金)通所・訪介で「混合介護」検討など提言 - 規制改革実施計画を閣議決定
政府は9日、介護保険内のサービスとそれ以外のサービスを一体的に提供する「混合介護」の推進などを盛り込んだ規制改革実施計画(計画)を閣議決定した。「混合介護」については、特に通所介護と訪問介護で、全国的なルールを明確にするよう求めている。また医療の関連では、新医薬品を処方できる日数を延ばすことや、医師がテレビ電話などで患者を診る遠隔診療の効率性などを診療報酬で評価することについて、来年春の報酬改定に向けて検討する方針を盛り込んだ。
 計画では、介護保険内のサービスとそれ以外のサービスを柔軟に組み合わせることができるようにすべきと指摘。特に訪問介護と通所介護については、柔軟な組み合わせを実現するための全国的なルールを今年度中に検討し、結論を得た上で、2018年度上期中には速やかに措置するとしている。
 利用者の自己負担によるヘルパーの指名料や希望時間を指定した際の指定料の導入については、今年度から介護保険内の自己負担分に上乗せする際の課題の抽出や論点の整理を開始するとした。
■24時間訪問サービス、兼務の範囲拡大など提言
 また、計画では定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間訪問サービス)のさらなる普及を図るため、利用者の電話相談への対応や随時対応の実施の判断・要請などを行う「オペレーター」の日中の業務を、随時訪問を担当する訪問介護員が兼務できるようにすることや、小規模多機能型居宅介護の事業者が登録している人以外にも訪問サービスを実施できるよう、規制を緩和することなども検討が必要とした。
■処方できる日数延ばし、新薬使いやすく
 新医薬品の処方日数の現行の規制は、薬価が収載されて医療保険の対象になってから約1年間、医師が一度に処方できる分量を14日分までと制限するもの。計画では、一度に処方できる量を増やすことを視野に検討を進めるとしている。
 この規制が緩和されれば、患者が頻繁に受診しなくて済み、新医薬品を使いやすくなると考えられる。その一方で、副作用を医師が把握しづらくなる懸念もある。
■遠隔診療のみでもOK、通知で明確に
 ICT(情報通信技術)が高度になるにつれて、遠隔であっても質の高い医療が提供できるようになると期待されている。しかし、診療報酬のほとんどは現在、対面で診療しないと算定できない。計画は、遠隔診療の効率の良さなども勘案して「より適切」に評価する必要性を指摘している。
 計画には、遠隔で診療してもよいケースを分かりやすく示す方針も盛り込まれた。具体的には、診療が一度きりで完結する場合などでも、医師の判断に基づいて遠隔で実施できることを明確にするため、今年度の上期中に厚生労働省から通知を出すことを目指すという。
 同省はこれまでに、「直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えない」といった通知を出しており、その解釈が自治体ごとにばらついているとの指摘がある。             (医療介護CBニュース)

6月09日(金)無届け老人ホーム、病院が紹介「7割」…身寄りない低所得高齢者をやむなく
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都道府県などへの届け出をしていない違法な「無届け有料老人ホーム」を対象とした調査で、7割の施設が、病院やケアマネジャーから入居者を紹介されていたことがわかった。
 無届けホームは一般的に費用が安く、医療・福祉関係者が、身寄りのない低所得の高齢者をやむなく紹介する例が多いとみられる。
 調査は、高齢者住宅財団(東京)が2016年11月、全国の無届け有料老人ホーム692か所に調査票を送り、32・5%の225か所が回答した。
 高齢者がどこからの紹介で入居したかについて複数回答で聞いたところ、最多が「病院や診療所」で70・7%。高齢者の介護プランを作る「ケアマネジャー」が68・9%、高齢者の総合相談窓口である「地域包括支援センター」が42・7%と続いた。「入居者の家族」が35・6%、「行政窓口」が8・9%、自治体の「福祉事務所」も6・2%あった。
 また、入居の動機(複数回答)については、「一人暮らしで家族などの支援がない」が66・7%、「病院から退院後、自宅に戻れない」が62・7%と上位だった。
 同調査によると、無届けホームの平均費用は月約10万5000円。届け出されたホームと比べ約2万円安い。神奈川県内の女性ケアマネジャー(52)は「医療機関や介護関係の事業所には、無届けを含め有料老人ホームの事業者がよく営業に訪れる。自治体に確認して無届けとわかっても、より安いところを紹介せざるを得ない実態がある」と話す。
 同財団の高橋紘士(ひろし)理事長は、「医療や福祉の専門家が違法なホームを紹介するのは望ましくない。国や自治体は低所得者の住居確保に力を注ぐべきだ」と指摘。厚生労働省高齢者支援課は「届け出されなければ、行政が実態を把握するのが難しく、事故や虐待などがあっても入居者を保護できない」と話し、自治体に届け出促進を呼びかけている。
【無届け有料老人ホーム】 老人福祉法で義務づけられた都道府県などへの届け出をしていない有料老人ホーム。厚生労働省の昨年6月時点の調査では、全国の有料老人ホームの約1割、1207か所に上る。有料老人ホームは、事業として高齢者を1人以上住まわせ、食事、介護、家事、健康管理のどれか一つでも提供する施設。都道府県などの指導指針で、部屋の広さや必要な設備などが定められているが、行政の指導を避けるなどの目的で届け出ない例が多いとされる。(読売新聞)

6月11日(日)多忙な職員、遠慮する利用者 介護への不満や要望増加に「切ない心情」
介護保険施設や事業所を訪れて利用者の声を聞き、サービスや職員の対応に生かす一般社団法人「市民介護相談員なは」(仲本しのぶ代表理事)は、2016年度の活動報告書をまとめた。「声」は前年度より52件多い2789件で、不満や要望を伝える利用者が増えた一方、目立つのは「ちょっとでいいから外の空気を吸いたい」「トイレを我慢できないから、呼んだ時には来てほしい」などささやかな内容。同法人は介護現場の人手不足を背景に「多忙な職員に遠慮し、多くを望まない利用者の切ない心情がうかがえる」と問題提起している。
 16年度は那覇市内の24施設・事業所から依頼を受け14人の相談員が原則月1回、2人1組で訪問した。相談内容で最も多かったのは「レク・余暇活動」(435件)で全体の15.6%を占め、「職員の対応」(374件)、「施設環境」(349件)と続いた。
 職員の対応では「満足」との声が前年度より29件増えたが、「用を頼みたくても職員が気づいてくれない」という「不満」や、職員が他の作業に気をとられ、利用者に声もかけずにエプロンをかけたり車椅子を動かしたりするなど配慮を欠いたケースも。
 「身体拘束に関すること」の増加も懸念事項とされた。利用者が抜け出す「エスケープ」の防止を理由に、玄関を施錠している通所事業所をはじめ、「やめて」「早く」といった言葉による拘束などがみられ、ハード面に加え職員教育の充実は課題。IT機器の導入で職員の負担軽減をはかる施設がある一方、使い勝手の悪いトイレや浴室、出入り口の問題で余計な人手や時間を要しやむを得ず拘束するケースもあり施設・事業所間の「格差」が広がっている。
 このほか、入所後3年で急激に症状が進んだ若年性認知症の40代女性の事例があり、大田友子副代表理事は「若年層には高齢者とは違う特別な目配りや、家族との関わりが欠かせない」と改善を求めた。介護施設での虐待報告は全国的に、重度の認知症者を受け入れる特別養護老人ホームやグループホームで多い傾向にある。
 仲本代表理事は「特養ホームなどに強制的に第三者評価などの外部チェックを入れる仕組みや、優良施設・事業所を差別化する何らかの報奨制度が必要。今後も那覇市に粘り強く働きかけていきたい」と語った。             (沖縄タイムス)

6月19日(月)「全国介護付きホーム協会」に名称を変更 - 特定協
特定施設入居者生活介護(特定施設)の事業者らで組織する全国特定施設事業者協議会(特定協)は、「全国介護付きホーム協会」に名称を変更した。分かりやすく親しみやすい名称にすることで、特定施設の果たす役割と存在を国民や行政関係者にPRすることが狙い。
 特定施設の関係者の間では、このサービスがどのような役割を果たすのか、国民や行政関係者の間であまり理解されていないという課題が指摘されており、呼称の難しさがその要因の一つという声も上がっていた。
 こうした状況を踏まえ、特定協では昨年6月、介護関係者以外にもイメージしやすい特定施設の通称として「介護付きホーム」の普及を図ることを総会で決定。さらに今年6月の総会で、団体の名称も「介護付きホーム」を盛り込んだものに変更することが決まった。                     (医療介護CBニュース)

6月21日(水)介護給付費、9兆円台に - 要介護・要支援認定者は620万人、15年度
利用者負担分を除いた2015年度の介護給付費は、前年度よりも約1971億円多い約9兆976億円に達したことが厚生労働省の「介護保険事業状況報告(年報)」で分かった。要介護・要支援認定を受けた人は約620万人で、前年度から約15万人増加した。
 約620万人の内訳は、要支援1が約89万人、同2が約86万人、要介護1が約122万人、同2が約108万人、同3が約81万人、同4が約74万人、同5が約60万人となっている。
■1人当たりの給付費、9年ぶりに減少
 第1号被保険者全体に占める要介護・要支援認定を受けた人の割合は17.9%で、14年度とほぼ同じ水準だった。第1号被保険者1人当たりの給付費は約26万9000円で、14年度に比べて1000円減った。同費が前年度に比べて減少したのは06年度以来9年ぶり。9年ぶりのマイナス改定となった15年度の介護報酬改定が影響したとみられる。
 1カ月平均のサービス受給者数は約521万人で、前年度に比べて約19万人増加。サービス別では、居宅が約389万人、地域密着型が約41万人、施設が約91万人だった。           (医療介護CBニュース)

6月27日(火)65歳以上の在宅の要介護者、半分が老老介護 - 厚労省調査
在宅生活を送る65歳以上の要介護者らのうち、半分以上は65歳以上の人から介護を受ける、「老老介護」の状態にある―。そんな実態が27日、厚生労働省が発表した2016年の国民生活基礎調査によって明らかになった。さらに要介護4や要介護5の重度者を在宅でケアする人の半数前後が、ほとんど一日を介護に費やしていることも分かった。
 厚労省は昨年6月、在宅で生活する要介護者や要支援者(熊本県を除く)から7573人を無作為抽出し、アンケート調査を実施。6790人から有効回答を得た。
 要介護・要支援認定された65歳以上の人のうち、介護する同居人が65歳以上である「老老介護」の世帯の比率は54.7%で、13年の前回調査に比べて3.5ポイント上昇した。同様に、60歳以上の世帯の比率は70.3%、75歳以上の老老介護の世帯の比率は30.2%となっており、在宅介護の厳しい現実が浮き彫りとなった。
■重度者をケアする人「ほとんど終日介護」が過半
 また、介護者が介護のために割く時間を調べたところ、要支援1や要支援2をケアする場合は、大半が「必要なときに手を貸す程度」だった。しかし、要介護者の状態が重くなるにつれ、介護に割く時間は増えていき、要介護3以上では「ほとんど終日介護をする」と答えた人が最も多くなった。特に要介護5では「ほとんど終日」と答えた人は半数を超えた。(医療介護CBニュース)

6月28日(水)夜間見守りにロボット技術 転倒防止や排せつ誘導に効果
 青森県むつ市の社会福祉法人青森社会福祉振興団の特別養護老人ホーム「みちのく荘」(中山辰巳園長)は、ロボット技術を用いた予測型見守りシステムを夜間の見守りなどに利用している。音とシルエット画像で利用者の状態を知らせてくれる同システムは、転倒防止や排せつ誘導などに効果を発揮。職員の負担軽減にも役立っている。 
 1975年に開所し、2002年に定員60人のユニット型施設に移転新築した同荘(平均要介護度4・3)は、わが国で初めて排せつ記録のIT化やゼリー食の開発、モバイルを使った介護データの記録化などを始めたチャレンジ精神にあふれた施設。移乗ケアにリフトを使用するなど利用者の安全・安心の確保、職員の負担軽減などに力を入れてきた。
 同荘は、転倒や転落のリスクがある利用者の安全確保のため、25年ほど前からセンサーマット式見守りシステムを使ってきた。しかし、利用者がベッドに腰掛けて足を付けるだけでブザーが鳴るため、職員が居室に駆け付ける回数も多く、利用者の状態が分からない不安は職員に大きなストレスになっていた。
 「危険な状態のときにだけ通報され、その状態が画像で分かるシステムはないのか」。新たな見守りシステムを探していた中山園長に14年、経済産業省のモデル事業で、音と映像で通報する無線式の見守りセンサーシステムを検証してほしいという依頼があった。
 しかし、無線式システムは誤報があまりに多く、職員の負担が増すだけだった。そんな苦い経験をした翌年、県介護実習・普及センターから「ノーリツプレシジョン(株)の予測型見守りシステム『ネオスケア』のデモ機がある。有線式で今度は良いから試してみないか」との話があった。
 ネオスケアは、暗闇でも利用者の動きを検出できる赤外線センサーを使用し、さまざまな動作のパターンを認識。「起き上がり」「柵越え」「ずり落ち」などの動作ごとに違う音と、シルエット化された画像で職員のモバイルに通報する。
 また、検知した履歴を自動で録画・保存できるので、利用者の動作の介護記録化や、転倒などがあった際の原因分析などに役立てることもできる。
◆半信半疑で導入
 センターで試用した中山園長は、誤報も少なく、これまでのシステムより精度が高いと実感。同社からネオスケアを3台借り受け検証することにしたが、前年の失敗のツケは大きく、「職員の目は冷たく、顔が引きつるのが分かった」と中山園長は振り返る。
 そんな状況の中、半信半疑で使ってみると誤報も失報もなく、利用者の状態もシルエット画像で把握できるため、夜勤職員に大好評。「もっと入れてほしい」と強い要望があり、16年に厚生労働省のモデル事業を受け、新たに6台を導入した。
 転倒の危険がある要介護度3のNさんの場合、センサーマット使用時に3日間で137回あった夜間の通報回数は、ネオスケアでは25回に減った。ポータブルトイレ使用時に頻回だった通知が減り、シルエット画像の確認で駆け付ける必要性が即時に判断できるので、夜勤職員の業務効率化とストレスの大幅軽減につながった。
 ネオスケアは現在9人の利用者が使用。転倒リスクが高い人や夜間の排せつ誘導が必要な人など、利用者の状態に応じて居室に赤外線センサーを設置している。短期入所して間もない人には、徘徊はいかいの有無などを把握して適切な対応を取るために、ネオスケアを設置している部屋に入居してもらう。
 使用に際しては、本人・家族の了解を得た上で、同法人の倫理委員会の承認を得て設置。使用時間は夜間などに限定し、通報先のモバイルを持つのも各ユニットで1人の職員だけにするなど、プライバシーの保護に最大限配慮している。
 ネオスケアを導入し約3年。転倒・転落などのリスクは減り、夜勤職員の負担も軽減された。今まで1時間に1回の夜間の見守りも利用者の体位交換に合わせ、2時間に1回に減った。
 「ネオスケアは多様な使い方ができる。さらに良くするために、同社にはいろいろな要望を伝えている。ロボット機器を使うにはしっかりとしたルールが必要。作る側と使う側がしっかりチームを組まないといけない」と中山園長は話している。

6月29日(木)中小の技、介護事業に活路 おむつ密封・移動補助ロボ…
 もともと持つ技術力を使って、介護用品事業に参入する中小メーカーが相次いでいる。国内では数少ない成長市場で、「大手の下請け」だけではないビジネスチャンスがあるとみるからだ。ただ、チャンスを生かし切るには課題もある。
 携帯電話画面の保護フィルムをつくるスミロン(大阪市)は、使用済みのおむつを密封する装置を開発した。機械におむつを入れると、2枚の特殊フィルムで封じ込め、においが漏れない。医療や介護施設で働く職員の負担が減った。
 関係者が集まる見本市に積極的に出展し、これまでに約1700台売った。装置とフィルムを合わせた売上高は2016年に約4億円。会社の売上高の1割程度だが、販売部長の中西雅之さんは、「事業の柱に育てていきたい」と話す。
 産業用機器製造のアートプラン(滋賀県彦根市)は、下半身が不自由な人の移動を助けるロボット「愛移乗(あいじょう)くん」を開発し、12年から売り始めた。体をゆだねると、歩かずにベッドから簡易トイレに移動できたり、車いすに乗れたりする。
 家電メーカーなどから注文を受けて機械などをつくるのが本業だが、発注者の業績に左右されない商品が欲しいと考えた。渡辺正社長(60)は、「さらに改良を重ねて、一人で移動できる高齢者を増やしたい」と意気込む。(朝日新聞)

6月30日(金)医師の死亡診断、遠隔で可能に スマホで看護師から報告
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 医師による対面が原則の死亡診断について、厚生労働省は今年度内に規制を緩める。医師がすぐに駆けつけることができない場合に、スマートフォンなどを通じて患者の状況を把握することなどを条件に死亡診断書をだせるようにする。高齢化に伴い死亡者が増える多死時代を迎えるなか、自宅や介護施設、離島などでのみとりがしやすくなる。
 医師法は、死亡診断書の交付に医師の診察を義務づける。埋葬や火葬にも死亡診断書が要る。現状では、医師の診察を受けられない患者は、亡くなる直前に救急搬送されたり、死亡後に「異状死」として届け出て遺族らが警察に事情を聴かれたりすることがある。
 こうした現状を改善する運用の流れは、自宅療養する患者宅などを看護師が訪問し、心停止や呼吸の停止、瞳孔の開きを間隔をおいて2回確認。外傷の有無なども観察し、スマートフォンやタブレット端末で遺体の写真などとともに医師に送る。医師は「死亡」と確認すれば、看護師に死亡診断書の代筆を指示し、医師はテレビ電話などを通じて遺族に口頭で説明する。
 代筆を指示できるのは、患者が死亡する2週間以内に診療していた医師。当直業務中などですぐに対応できないなど、到着までに12時間以上かかる場合を想定する。ほかに生前にICT(情報通信技術)を活用した死亡診断に患者と家族が同意している▽死期が予測されている▽診察した病気以外での死亡の場合は警察に届ける――などを条件とする。(朝日新聞)

6月30日(金)県内特養3割赤字 給与、全国比8~18%高水準 15年度調査 神奈川
県社会福祉協議会が29日に発表した、県内(川崎市を除く)の特別養護老人ホーム(特養)を対象にした2015年度経営実態調査結果によると、約30%の施設が経営赤字で、深刻な経営実態が明らかになった。介護職員の給与(月額)の平均は、施設の経営努力により全国より2万円以上高かった。
 調査は昨年6~8月、県内の特養のうち、県高齢者福祉施設協議会など3団体の会員314施設を対象に実施。247施設(分析可能227施設)から回答を得た。川崎市分は調査年度が合わず含まれていない。
 経営実態を居室形態別に見ると、従来型(多床室)の約42%、ユニット型(個室)の約15%、混合型の約28%、全体で約30%が経営赤字だった。
 規模では定員が多いほど、地域は都市部ほど、経営は安定していた。県域の地方部の経営的な厳しさが目立った。

 介護職員の給与(月額)の平均は、全国より8~18%高かった。従来型では全国より約4万円高い39万5756円、170704_news3.pngユニット型では約5万8千円高い38万8125円、混合型で約2万6千円高い35万8969円。人材確保に向け、施設の経営努力による処遇改善の結果が表れた。しかし、それにより、一層厳しい経営を迫られる形となっている。
 また、入所待機者は、入所要件の見直しの影響を受け、15年度から16年度にかけて、すべての要介護区分で減少した。
 県社協は「施設現場の努力だけでは立ち行かない制度施策上の課題が浮き彫りになった」と分析し、介護報酬における人件費割合などの見直しの必要性を訴えている。(神奈川新聞)